1.匠について 2.あの予算で出来るの? 3.スタッフについて 4.収録現場のお話
5.カメラのお話 6.テレビの宣伝効果 7.注意すべき事 8.終わりに

ほとんどの人が疑問に思うこと、「本当にあの予算で出来るの?」私も何人かにそんな質問をされました。「実際にはケースバイケースで何ともいえない」これが答えなんですが、少なくとも私の体験したケースでは多くの業者が泣かされています。

原因は工事や番組の本質を見ていない匠にありました。
まず、工事予算と不釣り合いな材料の選択。低予算の工事だから自分が普段使うような高級な材料使うのは無理です。でも、世間の目を気にしてそれを無理して使わせようとする。たとえ使ったとしても視聴者の何パーセントがそれを理解するのでしょう。
そして、施工者との打ち合わせや了解なしの勝手な仕様変更や追加工事、工期も予算もないのにこれをやられたらたまりません。その結果どうしても仕事が汚くなってしまいます。匠への恨みはどんどん蓄積されます。
正直言って番組参加のメリットは下請け業者にはほとんどありません。だから赤字になってまで仕事はしたくありません。他の収録では大工さんが怒ってしまい仕事を降りてしまったこともあると聞きます。まあ、あのときは他に仕事がなかったから私はかなり我慢しましたけどね。でも一度だけはっきり文句いってやりましたよ。「おまえは工期のこと考えているのか!」と。でもあの手の輩は自分の非は認めないんですよね。
ただ、同じ時期に収録していた別の現場では予算も工期も予定通り終了したそうです。その放送を私も見ましたが、確かに無理のない工事で、材料なども値段相応のものを使用していたように思えます。
すべては匠の能力次第と言っても過言ではないでしょう。

また、番組のホームページでもその件については書いてありますが、
「番組スタッフが作業の手伝いをして人件費を節約している」これは疑問符が付きますね。確かにある程度は手伝ってくれますが、総予算に影響を与えるほど大きな力になりません。
「匠が安く材料を手配する」これも匠の手腕に依存するところが多いのであてにはなりません。どちらかというと番組スタッフの努力「番組の最後に会社名テロップで流すから」の一言の方が効果的みたいな気がします。

さて、気になるところはスタッフってどんな印象?それは次のお話