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2010-07-06 Tue
三平方の定理(さんへいほうのていり)は皆さん学校で習ったと思います。
直角三角形の斜辺の長さを c とし、その他の辺の長さを a, b とした時
aの2乗+bの2乗=cの2乗 こんなやつです。
建築現場ではこれ使う機会あるんです。
特に使われるのが基礎工事で建物の直角を出す時
各辺が3メートル、4メートル、5メートルの三角形で直角出せるんです。
例えば下図のように増築工事のための基準線(点線の部分)を出す場合、
まず、必要な場所に建物との平行線(この場合、3.6メートル)を出します。
次に、平行線上任意の場所で基準点を決めます。そこから平行線方向に4メートル
直角方向に3メートル(これはポイントが定まらないのでコンパスのように円形に寸法が書けると良い)平行線方向の4メートルの地点から5メートル直角方向3メートルの地点との交点と最初に設定した基準点を結んだ線が直角の線(一点鎖線)となります。
この直角の線から同じ寸法(a,b)で拾えば直角の線が出ます。
木の杭を打ち横に板を打って建物の基準を出すのを「やりかた」と言いますが、
これは建築工事で最初に行う大事な作業です。
この前、基礎工事を下請けに出したら、基礎屋の兄ちゃんこういった方法で直角を出すのを知らなかったんです。見積書にはやりかた費用がちゃんと書いてありました。建築職人にとってはこんな常識的な事も知らないなんて・・・・
やはり建築職人の質はレベルが下がっているんですね。
そういえばこの前の足場職人、番線の締め方も知らなかったなあ・・・
そりゃ今は丸太足場でなくてくさび式の組み立て足場だから番線はほとんど不要だけど、細かな補強には番線が使えるととても有利なのに。
私たちの年代の大工だったらほんんどの人が簡単な丸太足場くらい組めたのに。
本職の足場職人が番線も締められないなんて・・・。
by 大工のとうちゃん
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