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住宅リフォームの手順(4.間仕切り、構造補強)

間仕切りを新設する場合、壁の上下がどうなっているか、そこに注意が
必要です。新たに設ける場合、多分下には土台は無いと思います。
上には梁があるかも知れません。耐震強度を考慮するなら下部は基礎を
新たに設けて、土台をしいてそこに柱を立てるべきです。
つまり、土台と柱、梁で囲まれた4角形を作り、そこにスジカイ入れる
ことで耐力壁を作ります。

柱や梁をいくら大きく太くしても、縦方向の力に対して強くなるだけで
地震や台風の横方向にかかる力には無力です。そこで耐力壁をバランス
よく配置して、横方向の力への耐力を確保します。
スジカイの上下端は隙間の無いようきっちり切断して、スジカイ金物で
固定します。柱と梁、土台などの横架材の取付(仕口)は本来は短ほぞで
良いのですが、後から増設する壁ではせいぜい上か下のどちらかしか
作れないでしょうね。短尺金物や羽子板ボルトで確実に強度を持たせます。

参考図


さらに、土台から梁、胴差しなどの横架材まで構造用合板を取り付ける
ことによって強度を出します。釘はN50を150ミリ以下のピッチで打ちます。
(スクリュー釘やビスでは不可です。)
少し想像して下さい。割り箸を糸で結びつけて四角形を作ります。
押せば変形しますよね。対角線にもう一本結んだら上部になりますよね。
さらにその反対方向にもう一本入れればもっと強くなります。
対角線上の割り箸の代わりに全面に紙を貼っても丈夫くなります。
両方を併用すれば完璧ですね。

もし、柱を抜く必要がある場合は注意して下さい。
耐力壁に関わる柱(スジカイの付いた柱)ではないか、
直上に梁や胴差しの継ぎ手はないか
(これをむやみに取り除くと崩壊の危険もあり)
とにかく専門的知識がないと非常に危険な行為です。
また、取り除いた後、横架材の補強のため、既存梁の下にもう一本梁を
入れて補強する必要が出ることもあります。

また、古い家ではコーナー部分に入れる火打ち梁が不足していることも
多いです。これは、地震の時に2階床の変形を防止するために重要な
パーツです。金物製でよいので、可能な限り追加するべきでしょうね。
その他の方法として、2階梁、胴差しに直接構造用合板を取り付ける
補強が考えられます。24ミリ以上の構造用合板を直接打ち付けること
によって強度は大きく上がります。その上に仕上げ用のフロアー材を
貼ればOKです。

小屋組の補強のため、小屋スジカイの有無もチェックしなければ
いけません。無ければこれも追加した方が良いでしょう。

基礎の補強は専門家しかできませんが、下図のような方法があります。



現場:: リフォーム手順 : 11:02 : comments (0)
住宅リフォームの手順(3.墨出し)

古い住宅はどこも傾いていたり水平ではない、そう思って下さい。
部屋の隅から隅で2センチ高さが違っていても普通はきづきません。
タンスなどの家具を置いた時に壁との隙間ができて初めて気づきます。
新築では当然水平、垂直に建物を造りますが、リフォームの場合どの程度許容するか、それで対応の仕方も変わってきます。
また、現在も不同沈下(場所によって基礎の沈下が違うこと)が続いていると思われる時は基礎の補強が必要です。これはプロに任せるしかないでしょうね。

まずは垂直と水平の出せる水平垂直レーザー墨出し器を購入されると良いでしょう。プロ用は精度が高いため10万弱出さないと買えませんが、精度の低いものならホームセンターなどで1万円以下で買えます。
誤差は1メートルで1ミリ程度出てしまいますが、部屋ごとで使うのであれば何とかなるでしょう。
もっと安価で正確なのは透明なビニルホースに水を入れて二人がかりで水平出し。ただし、ホースが折れていたり風の影響などで大きな誤差が出ることも(汗;

垂直もレーザーで出せますが、下げ振りと併用した方が安心でしょうね。

水平は床天と決めた高さから1メートル上で墨を打ちます。(FL+1000)
基準となる場所一カ所を決めて、それと水平な高さをレーザーなどで建物全体に出していきます。和室など柱が隠れない場所は除き、それらの測定点を墨坪で墨を打って建物中に水平線を出します。

垂直は、建具周りや部屋の隅などで、ある程度横に逃げて垂直の墨を出します。それを基準に建具枠や壁などを垂直に取り付けます。

古い家は建物の直角がずれていることも多いです。部屋の対角距離を計ると数センチ違うこともあります。部屋が四角形でなく、菱形になっている。それも覚悟して下さい。
仕上げ材(フロアーや天井)の取付で、どこのラインに合わせればきれいにできるか考えなければいけません。

可能なら、建物全体の通り心、それと直交するラインも出しておくべきでしょうね。
後述する2重貼り(下地合板+フロアー)の床施工をするとこれらの作業はしやすいです。


現場:: リフォーム手順 : 12:13 : comments (0)
住宅リフォームの手順(2.解体)

計画が決まったら、工事のために必要な解体に取りかかります。
居住しながらのリフォームは部分的な解体と仕上げを何度も繰り返す必要があります、仕上げ部の接合など、技術的に高度になることが多いので、やむを得ない場合を除き避けて下さい。
空き家の場合、壊すべき所は先に全部壊した方がうまくいきます。
素人さんが解体する場合、柱や梁など構造材を解体するのはかなり危険でしょうね。手順を誤ると最悪の場合崩壊します。このあたりの必要が生じた場合、プロのアドバイスを受けた方が無難でしょうね。

解体の手順は、上から下に壊していくのが無難でしょうね。天井→壁→床の順番です。解体後の廃棄物が次の解体の邪魔をしないよう、撤去処分のタイミングや解体手順は十分に計画しましょう。
壊さない予定の所はしっかりと養生(保護)して下さい。ベニヤ板やシートなどをうまく使って下さい。

解体の道具は、金槌、釘抜き、バール(長さ1メートルくらいの釘抜き)替え刃式ののこぎり、かけや(木槌の大きいの)、ハンマー(コンクリートを割るために大きいの)ドライバー、後は電線を切るためのペンチなど、必要に応じてそろえます。脚立、梯子なども必要でしょうね。

廃材の処分などもありますので、解体業者を探して依頼した方が楽でしょうが、これも自分でとなると、レンタカーでトラックを借りてきて、産業廃棄物処理業者に持って行かなければいけません。
専門の業者の方が安いでしょうが、見つからない場合、建材屋などが引き取ってくれますので、問い合わせてみて下さい。


現場:: リフォーム手順 : 12:12 : comments (0)
住宅リフォームの手順(工事の流れ)

まずは、リフォームする場合の全体の流れを把握して下さい。
ケースバイケースですが、基本的な流れを書いてみます。
設計→解体→墨出し→間仕切り、構造補強→外装建具→外装工事→内装下地工事→設備工事→設備工事→仕上げ→設備仕上げ→外構工事
この順番でざっと解説していきます。細かな点についてはまた改めて解説しますね。

住宅リフォームの手順(1.設計)
まず現在の建物の図面を書きます。簡単な間取り図でかまいません。
それを元にどのように改造するか、しっかりと計画して下さい。
一般的な建物は3尺(910ミリ)を基準に作られています。柱と柱の間隔は3尺、引き違い戸は6尺そんな感じです。関東間、関西間など基準の決め方に差がありますから、確認が必要ですけどね。

設計のポイントは部屋の四隅の柱には壁が付くようにすることを心がけて下さい。耐震上とても有効です。逆に部屋の角の壁を取り除くのは建物が弱くなるので気をつけましょう。特に、建物の角になる場所は構造上重要ですので、さらに補強した方がよいかも。

間取り図程度なら、こんなソフトもあります。
http://www.sumainonet.com/plannermini/

現状を把握して、どこをどのように改造すると使いよいか、じっくり検討して下さい。


現場:: リフォーム手順 : 12:08 : comments (0)
住宅リフォームの手順

「大工のBBS」神戸っ子さん問い合わせの
リフォームについて教えてください
に対する管理人大工のとうちゃんの回答をこのブログで行います。

質問の主旨は素人である方が自分の手でリフォーム工事をする場合、どのようにすればよいか、その問い合わせです。

BBSではどうしてもまとまりが無くなり、読みにくくなってしまうこと、可能なら一般のコンテンツとしてこの件を公開したいことから、下書きの意味も含めてブログに書き込んでいきます。

内容でわかりにくいところがあれば、コメント投稿で質問して下さい。
本文の加筆、修正でわかりやすくしていきます。
詳細な手順を知ることより、大きな流れを掴んでいただくことを目的としています。詳細な施工方法等はBBSで質問願います。

また、上記のような理由により、コメントはエントリ内容に対する質問のみ受け付けます。プロの方のアドバイスは、回答者それぞれで考え方が違うことなどから、統制がとれなくなるため、投稿をお控え下さい。BBSでのやりとりは継続しますので、そちらでお願いいたします。


現場:: リフォーム手順 : 12:03 : comments (0)
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