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2006-07-24 Mon
ワーキングプア〜働いても働いても豊かになれない〜
23日にNHKで放送された番組のタイトルです。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/060723.html
リンクは許可がいるとか書いてあったので、コピペでお願いします。
やる気はあるのに定職に就けず、すむところさえ失ったので、
就職ができない若者や、妻に先立たれ、会社はリストラ、
子供達の進学さえままならないお父さん。
今の日本はそんな人たちが急増しているそうです。
では、大工の世界はどうなんでしょう。
棟梁とか親方として仕事を請けている人たちは別として、
一般に大工の職人さんは日給が多いと思います。
私が結婚した約20年前大工の日給は2万円が相場でした。
もちろん一人前に仕事ができる人の値段です。
一ヶ月25日働いて、50万、年収にして600万ほどになるわけですが、
そこから税金を払い、保険を払い、道具などの経費も必要です。
一人前になるまで何年もかかる仕事のわりには安いんですよね。
そして今ではどうかというと、高いところと安いところの差が大きくなりました。
高いところでも2万円、安いところでは1万円を切るような話もよく聞きます。
20年前と変わらないどころか下がってきているんですよね。
知り合い何人かに聞いた話ですが、安いといって文句を言えば
「他にいくらでもいるから来なくても良いよ」と、言われるそうです。
労働組合とかのない職人は結束できないのでいつも弱い立場です。
今ではどうかわかりませんが、マンションの工事をする大工さんなどは
数年前の景気が落ち込んでいる時には7千円とか8千円にしかならない
そんな話を聞いたものです。
7千円では月17万5千円、年収では210万にしかなりません。
手に職があってもこんな給金では困ります。
このままでは職人の質が落ちてまともな建物が建たなくなってしまいそう。
業界全体で自分で自分の首を絞めているようなものだと思います。
耐震強度偽装問題と同じく根の深い問題だと私は思っています。
by 大工のとうちゃん
建築 : 23:55 : comments (x)