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個人経営工務店は大手ハウスメーカー等とどこが違うか

このところ、暇を見付けては自分の店のサイトに手を入れています。
この前ちょっとした文を書きましが、あそこでは読んでくれる人も
少ないので、こちらで紹介したいと思います。

本当はこちらにリンクを貼ってしまえば簡単ですが、
大工のとうちゃんの正体がばれてしまうので転載します。
もしも名古屋市内の工務店のサイトでまったく同じ文を見付けても
たぶん盗作ではないのでご安心下さい。
(私の文を盗作されていたら話は変わってきますけど・・・)



 
 昔から家を建てると言ったらまず思い浮かぶのが「大工さん」です。
少し前までは、どの家も近所に馴染みの大工さんが居て、新築や増築、リフォームなど誰でも気軽に相談できたものです。
でも、最近はそんな大工さんが減ってきてしまいましたね。理由はいろいろですが、時代の流れかも知れません。個人経営の大工さんが大手に劣る、最も致命的なものは営業力のなさだと思います。
どうするか迷っている人に強くアタックして、契約を取る大工の棟梁はあまりいないと思います。そのため仕事を取られてしまい、結局大手の下請やっていたりすることになります。

大工さんより大手ハウスメーカーを選ぶ理由は何でしょうね。

1.テレビなどで報道されている悪徳業者が恐いので、割高と知っていて
  も大手を選ぶ。
2.大工さんというと、どうしてもデザインセンスのない古くさい家を
  建てそう。
3.大工さんを探しているけど、見付ける手だてがない。
4.大工と言ったら偏屈で頑固者のイメージ、取っつきにくそう。
5.遠くに知り合いの大工が居るけど、来てもらうのが申し訳ない。

1.悪徳業者を見分ける方法、これが一番難しく、重要でもあります。
  最も簡単で確実な方法として、名刺などに書かれている住所へ
  行ってみて自分の目で確かめてみることです。
  マンションなどの一室、どう見ても
  賃貸としか思えない倉庫の場合は注意が必要です。
  連絡が取れないと思って行ってみたら、もぬけの殻だった。
  そんな心配があります。
  経営者の住居と隣接して倉庫や作業場があり、簡単には引っ越し
  できそうにない。そんなところは悪徳建設業者である可能性は低いと
  思います。
  ただ、こんなご時世だから抵当に入っていて、倒産寸前なんて場合も
  ありますけど、悪徳の可能性は低いです。
  名刺などを見るといかにも大きな会社に思えるけど、実態は一人で
  営業やっていて工事はすべて外注、そんな場合もよくあります。

2.昔は大工の棟梁がすべてを取り仕切って、デザインセンスまで
  影響を及ぼしていました。最近ほとんどの場合、設計士さんが
  デザインします。
  また、内装の色や柄はインテリアコーディネーターなど専門職もあり
  ますので、それらの人によってデザインが決まってきます。
  施工業者は図面通り作り上げるのが仕事です。
  もちろんおかしなところ無理なところは指摘すべきですけどね。
  工務店紹介の設計士、設計士紹介の工務店など、安易な方法をとらず、
  設計と施工は別途に考えた方が良いと思います。
  自分のセンスにあった
  設計士を選ぶことが大切です。

3.そのほとんどが営業力のない大工です。紹介など人脈を頼っています。
  だから何もつながりのない人が探すのは至難の業です。
  私がお奨めする方法は電話帳などで材木店、建築金物を扱っている
  店などを訪ね、優良工務店を紹介してもらう方法です。
  常に業者と付き合いがあり、ある程度は業者のレベルも彼らは
  知っています。
  とは言え、個人経営の大工さんは減少傾向にあるので、
  かなり苦労はすると思います。

4.人の性格はいろいろありますからね。ただ、構造的強度や耐久性
  などについてはある程度頑固でしっかりした主張を持っている人の
  方が信頼できます。
  私も某テレビ番組の取材に関わったことはありますが、その時の
  設計士が極端にデザイン重視で建物の強度や耐久性についてほとんど
  考慮しない人でした。
  その時は何回も衝突しました。住む人の身になって考えた場合、
  おとなしく言うことを聞いている訳にはいきません。
  頑固者でも偏屈でも構わないけど、伝えたいことがしっかり伝わって
  いるか、諸問題に親切で納得のいく説明があるかその辺りに
  注目してください。
  まあ、この件については現場監督などでも同じでしょうけど。

5.最近は高速道路の利用も便利になりました。特にETCの割引を利用
  すればかなり遠くても気にはなりません。問題となるのは距離よりも
  通勤時間であるといえます。
  ある程度遠くても気軽に問い合わせてみた方がよいでしょう。


大手に比べて経費が掛からない分安くできる。と、よく言われますが個人経営では大手にどうしても勝てない事もあります。
大量仕入れで材料代のコストを大幅に削ることは我々のような小さなところでは不可能です。また、事務経費などは比較的給料の安い事務員さんにまかせられますし、現場の雑用などは見習いの監督を使えるのでこれもコスト削減には繋がります。ただ、それらの企業努力で削った経費も営業マンの給料や宣伝費に食われてしまいます。
さらに激化する競争に勝つため、下請業者に対する価格の切り下げは目を覆いたくなります。工事費を削られるため各下請業者は丁寧な仕事をしようにも難しい状況です。

見かけの安さやネームバリューだけにとらわれず、本質的なものを見極める知識を養ってください。自分の住む家にどれだけ情熱を注げるか、それによって後々の満足度も変わってくるかと思います。

最後までお付き合いありがとうございました。
建築 : 23:05 : comments (0)
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