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2006-11-26 Sun
大工のとうちゃんは時々メールで相談を頂いてます。
それらの相談にも誠意を持ってアドバイスしていますが、メールでのやりとりは
どうしても個々の対応になり、同じ問題を抱えている人から相談があればまた同じ
回答をすることになりかねません。
そこで、ブログに相談事の回答を載せていこうかと思います。
時にはBBSを利用して、やりとりするのも「情報の共有」ができて良いかもしれません。
まあ、それはまた考えることにします。
では、まず手始めに今日いただいた相談事から
床が傷んで踏むとへこむ、ふわふわする。
このトラブル、リフォームの依頼ではよくあることです。
昔からある合板のフローリングは20年〜30年経つと
経年変化や湿気、歩行による振動などで薄い板を貼り合わせた合板が
内部で剥がれて板自体が柔らかくなってしまう場合が多くあります。
それ以外では床下地の腐りやシロアリの被害も考えられますが、こちらは
少し深刻です。修理には床の張り直しが必要ですし、柱や土台など、構造材
が同時に傷んでいると修理が大変です。
これは、合板以外のフローリングでも原因が下地材なので発生します。
応急的修理としては、床下に入ることが可能ならば、弱くなった場所を補強す
ればとりあえず快適に過ごせますが、長くは持たないと思います。持って3年
ほどでしょう。
よく行われるリフォームとしては現在の床板の上にもう一枚床板を貼る方法で
す。他の部屋との高さのかねあいがありますが、12ミリ厚のフロアー材が割安
でお勧めです。無理な場合は6ミリ厚の物なども多く出回っていますので、そ
れでも問題ないでしょう。弱ってへこむような場所でも、2重張りにすること
で、丈夫くなりますし、弱いところだけ直しても、上から新しく貼るので、問
題ありません。予算や工期もあまりかからないので、お施主様の負担は少なく
てすみます。
ただ、上記の方法は経年変化で、床が痛んだ場合に限ります。常時床下が湿気
っている場合は、床の張り替えをして、床下に防湿コンクリートなどを施して、
床下が乾燥するようにしないとまた床が痛んでしまいます。
また、シロアリや腐りなどで下地材が痛んでいる場合も考えられるので、本来
は床をいったんめくって作り直した方が確実でしょう。
廊下などは別として、居室の修理であれば、床をめくった機会に床下断熱材の
を入れておくことも大切です。冬場の快適性が、大きく変わりますし、床下で
の結露もなくなり耐久性も上がります。
ただ、どうしても予算がかさみますし、施工業者も面倒がって傷んだ床の撤去
と作り直しは嫌うことが多いですね。元々壁より床を先に作るので、壁を傷め
ず床をめくるのがなかなか難しい、それが理由です。
この先何年その家で暮らす予定かそれによって対処方法は変わってくると思い
ます。長く使いたいのであれば、点検もかねて床の作り直しをした方がよいで
しょうし、立て替えの予定があるのでしたら簡単な修理でも良いと思います。
by 大工のとうちゃん
メールでの相談事 : 21:47 : comments (0)
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